Grok(グロック)はWebブラウザやスマホアプリなどで利用可能なSNSである「X(旧Twitter)」上で動作する生成AIサービスです。
リリース直後はXの有料サブスクリプション登録者にのみ開放されていましたが、現時点(2025年1月)では回数制限こそあれど無料ユーザーも利用可能となっているため、生成AIに興味があり、且つXアカウントを所有しているのであれば気軽に利用してみると良いでしょう。
運営組織について
Xは2023年にアメリカ・ネバダ州に設立された「X Corp.」によって運営されているサービスです。
とはいえXというサービス自体は「Twitter, Inc.」が2006年から運営していた「Twitter」と呼ばれるサービスの継承となっており、イーロン・マスク氏が2022年にTwitter, Inc.を買収のうえ名称を変更した……といった経緯があります。
これから紹介する「Grok」は2023年11月にX上で公開された機能であり、現時点における最新バージョンは2024年8月にリリースされた「Grok 2 mini (beta)」となっています。
アカウント登録方法
Grokの利用にはXアカウントの登録が必須です。Webサイトへのアクセス方法から順に説明していきましょう。
① Xにアクセス&ログイン方式選択
任意のWebブラウザからhttps://x.com/にアクセスし、任意のログイン方式を選択します。
2025年1月時点で選択可能なログイン方式は以下の通り
- Googleアカウント連携
- Appleアカウント連携
- 電話番号認証
- メールアドレス認証
② ユーザー情報を登録する
ログイン方式選択後、Xに登録するユーザー情報の入力を求められるので素直に応じます。
③ ログイン確認
ユーザー情報の入力後、メインページが表示されていればログインは正常に完了しています。
なお、言語設定や画面表示などは「More」>「Setting and privacy」>「Accessibility, display and languages」より変更できます。
利用料金について
冒頭にも記載したようにGrok自体は無料ユーザーでも利用できますが時間単位の回数制限があるため、制限を越えて利用したい場合は有料サブスクリプション登録が必要となります。
画面左側のメニューから「プレミアム」を選択すると以下のような登録ページが表示され、そのまま登録が可能です。
Grokの使い方
基本的な利用方法としてはメインページ左メニューの「Grok」を選択し、テキストボックスに任意の命令文(プロンプト)を入力します。
また、Grokでは画像や文章の生成を行うことが出来ますが、画像生成に限りポスト入力画面から直接行うことも可能です。
それでは具体的にどういったものが生成されるのかを以下で確認していきましょう。
テキストから画像を生成する
Grokに「〜を描いて」「〜な画像を生成して」などと指示することで画像を生成することが出来ます。
プロンプトは多言語に対応しており、日本語以外の言語でも問題なく生成されます。
生成される画像の品質は高くプロンプトの内容を忠実に再現しますが、画像の比率は4:3(1024×768)で固定されていることと、画像の右下にGrokロゴの透かしが入っていることから用途はやや限定されるかもしれません。
チャット形式で質問する
ChatGPTやGeminiのようなチャットAIと同様に、Grokでもチャット形式でAIに対して質問を行うことが出来ます。
自然な文章で回答を返してくれますが、内容の信憑性についてはきちんと確認する必要があるでしょう(いわゆるファクトチェック)
まぁこれはどの生成AIを使っていたとしても必要なことではあります。
トレンドの説明をさせる
X内で流行しているキーワードは「トレンド」としてメインページに掲載されますが、そのトレンドに関する説明をGrokに行わせることが出来ます。
Xを利用しているとよくわからないキーワードがトレンドに載ることもままありますが、こういった機能があれば内容理解の一助となることは間違いないでしょう。
Xアカウントの分析を行う
Grokに「@ユーザー名のポストを収集し評価して」等といったプロンプトを入力すると、任意のXアカウントを分析させることが出来ます。
X内部のサービスなだけあってXの情報収集をGrokは得意としていますが、その機能を利用することでアカウントの分析を行っています。
内容の信頼性については個人の判断に依るところが大きいので言及は避けますが、Xを用いて何らかのマネジメントやマネタイズ、セールス的なサムシングを行っている場合はこういった分析も必要になることでしょう。
使用した感想
一般的と思われる機能について一通り試してみましたが普通に使えている印象でした。つまり、大きな破綻も無いということで生成AIとしては優秀といえます。
画像生成やチャットなどは他の生成AIサービスでいくらでも代用出来るので、Grokを利用するのであればGrokにしか出来ないことにフォーカスを当てていきたいですね。