Haiper(ハイパー)はWebブラウザやDiscordで利用可能な動画生成サービスであり、以下のような動画を無料で生成させることが出来ます。
運営組織について
Haiperはイギリス・ロンドンにあるベンチャー企業のHaiper社により運営されています。
同社はGoogle DeepMind出身の研究者やTikTokのエンジニアなどによって設立された企業であり、バックボーンを含めても怪しい企業ではないでしょう。
……先日も似たような文章を別のサービスで書いた気がします。
アクセス&アカウント登録方法
Haiperの利用にはアカウントの登録が必須です。
Webサイトへのアクセス方法から順に説明していきましょう。
1. 任意のWebブラウザからHaiperにアクセスする
ブラウザからhttps://haiper.ai/homeにアクセスし、画面中央の「Try for Free」か画面右上の「Start Creating」をクリックします。
2. ログイン画面に移動する
Explore画面に遷移したら、画面左側の「Login」か画面下部の「Login to create」をクリックします。
3. ログイン方式を選択する
ログイン画面に遷移したら任意のログイン方式を選択します。
2024年5月時点で選択可能なログイン方式は以下のとおりです。
- Discordアカウント連携
- Googleアカウント連携
4. アンケートに回答する(任意)
Haiperをどこで知りましたか?やどのような用途に利用しますか?などのアンケートが表示されるので任意に回答しましょう。
なお、画面右上の「✗」をクリックすることでキャンセルできますが、ログインするたびに聞かれるので継続利用するのであれば早々に回答したほうが良さそうです。
5. ログインできていることを確認する
Explore画面に遷移し、画面右側のLogin表示が「Profile」に変わっていればログインは正常に完了しています。
利用料金について
まだベータ版ということもあってか、2024年5月26日時点においては完全無料で利用可能です。
Haiperがリリースされたのは2024年3月ぐらいだったかと思いますが、大体のサービスがリリースして数ヶ月後には大規模なアップデートと併せてサブスクリプション制度を導入しているので、Haiperも今のうちに使い倒しておくと良いかもしれませんね。
Haiperの使い方
画面左メニューの「Explore」か、または「Creation」を選択すると3種類の動画生成メニューが表示されます。
以下ではそれぞれのメニューについて説明していきます。
テキストから動画を生成する
「Create Video With Text」を選択することで、画面下部の入力欄から任意のテキスト(プロンプト)を入力し動画を生成することが可能です。
基本的にはどのような動画を生成したいのかを英語で入力し「Create」ボタンをクリックすることで動画が生成されます。
単語間はカンマと半角スペースで区切ることで複数入力できるほか、英語を()で囲うことで強調することもできるようです。
その他に選択可能な項目は以下の通り。
項目 | 説明 |
---|---|
Create in Public | 公開設定。 ONにすると生成した動画が”Explore”ページに表示される |
Seed | シード値。 動画の構図・構成を数値化したものでデフォルトは空白(ランダム) |
Duration | 動画の秒数。2秒か4秒のいずれかを選択可能 |
Aspect Ratio | アスペクト比。以下の中から1つ選択可能 9:16、3:4、1:1、4:3、16:9、21:9 |
試しに生成してみた動画が以下。
プロンプト
On a sunny day, two cats are chasing each other in a parking lot. There are a few cars parked in the lot. Plants are planted around the perimeter. One of the cats is white and the other is black. There are also a few people in the parking lot watching the cats from a distance
(日本語訳)
日当たりの良い駐車場で、2匹の猫が追いかけっこをしている。駐車場には数台の車が止まっており外周には植物が植えられている。猫一匹は白、もう一匹は黒。遠巻きに猫の様子を見ている人が数人いる。
生成された動画
全てではないですがプロンプトの内容を解釈した結果の動画が生成されていると思います。白猫の挙動が明らかに不自然なのは気にしないことにします。
生成された動画は「Creations」に保存され、編集やダウンロードが可能です。
保存された動画からはプロンプトやシード値の確認が出来るほか、Regenerate(再生成)、Vary Prompt(プロンプトを変更して再生成)、Repaint(動画の編集)も可能です。
特にRepaintは他のサービスであまり見ない特徴と言えますね。
ちなみにメニューから選択可能な「Repaint Your Video」と設定内容は同じですので詳細は後述します。
画像から動画を生成する
「Animate Your Image」を選択することで、画面下部の入力欄から動画化したい画像をアップロードしたうえで、任意のプロンプトを入力し動画を生成することが可能です。
プロンプトの入力は任意であり未入力でも動画は生成されますが、動画にしたいシチュエーションが明確になっているのであれば入力した方が良いでしょう。
なお、このモードではDurationの設定は可能ですがAspect Ratioは設定できず、アップロードした画像のアスペクト比で固定されます。
ということで試しに生成してみた動画が以下。
プロンプト無し
プロンプト有り
入力内容はご覧のとおりです。プロンプトを入力することで意図したシチュエーションの動画が生成されることを確認できています。
項目 | 内容 |
---|---|
プロンプト(無しの方は空白) | A cat-like creature is yawning with its mouth slightly open. |
Duration | 4s |
生成された動画はテキストから動画生成と同様に「Creations」から編集やダウンロードが可能です。
動画を編集する
「Repaint Your Video」を選択することで手持ちの動画を編集することが可能です。
では、以下の元動画をベースとして各種編集を実施した結果などを記載していきましょう。
動画全体に対して編集する
動画をアップロード後、「Vary Region」をクリックせずにプロンプトを入力して「Create」を選択することで、動画全体を入力したプロンプトで再描画した冒頭4秒の動画が生成されます。
以下の動画はプロンプトに「((black and white movie style)), retro, 1960s, grayscale layers,」とだけ入力した際の生成例。
動画を部分的に編集する
動画をアップロード後、「Vary Region」をクリックし「+」アイコンを選択後に、編集を加えたい箇所をクリックして編集範囲を指定し、その後プロンプトで上書きすると指定した箇所のみが編集された冒頭2秒の動画が生成されます。
以下の動画は車を選択してプロンプトに「yellow lamborghini」と入力した際の生成例。
クオリティはともかく、動画を編集すること自体は出来てはいるようです。今後に期待ですね。
使用した感想
無料で利用可能な動画生成AIサービスが減少傾向にある中、Haiperは現時点では無料で利用可能ということで需要は高いだろうと思います。
無料だからといって生成される動画の質が低いわけではなく、むしろ質も高い高い方なのではないでしょうか。つまり良いサービスだということです。