Runway(ランウェイ)はWeb上で利用可能な動画生成・加工サービスです。
運営会社はStable Diffusionのリリースにも携わっているRunway AI, Inc.であり、生成AI業界の重鎮とも言える会社です。
無料利用の範囲だと利用回数や利用可能な機能に制限が設けられていますが、お試しであれば十分な回数の利用が可能ではあるため、動画生成に興味があればまずはアクセスしてみるのも良いでしょう。
アカウント登録方法
Runwayの利用にはアカウントの登録が必須です。
ここではWebサイトへのアクセス方法を含め順番に説明していきます。
①任意のWebブラウザからrunwayにアクセスする
ブラウザからhttps://runwayml.com/にアクセスし、画面右上の「Sing Up – It’s Free」をクリックします。
②ログイン方式を選択する
任意のログイン方式を選択します。
選択できるログイン方式は以下のとおりです。
- Eメールアドレス&パスワード認証
- Googleアカウント連携
- Appleアカウント連携
- シングルサインオン認証(SSO)
③beatを逃すか選択する
要はサブスクに入りないさいという勧誘です。
お試し利用であればまずは「Skip」を選択で良いでしょう。
④アップグレードを拒否する
③でSkipを選択した場合、懲りずにサブスク登録を促すポップアップが表示されますが「☓」ボタンをクリックして閉じます。
⑤ログインできていることを確認する
トップページに遷移後、画面右上のアイコンをクリックしアカウント情報が表示されていることを確認できればログインは正常に完了しています。
画面上には表示されていませんが初回ログイン時に525クレジットが渡されており、各種生成にはこのクレジットを使用することになります。
利用料金について
アカウント登録時に勧誘されていることからも分かるとおり、Runwayにはサブスクリプションの概念があります。
サブスクリプション登録はトップページ左下の「Upgrade to Standard」をクリックすることで行なえます。
Free(無料)プランの場合、初回ログインボーナスの525クレジットから増えたりリセットされたりすることはないため、使い切った後はStandard以上のプランへの加入が必須です。
いずれのプランもそれなりの金額となっていますが、充実した機能の数々を考えるとまぁ妥当なのかもしれません。
Runwayで出来ること(抜粋)
以下、無料利用の範囲で出来ることの一部を紹介していきます。
このサービスは生成だけでなく編集機能も充実しているのですが、あまりにも機能が多すぎるのと生成AI紹介の本筋から離れるので一部のみの紹介とします。
テキストや画像から動画を生成する
テキストを直接プロンプトとして入力するか、あるいは手元の画像から動画を生成することが可能です。
まずは画面左側のメニューから「Generate Videos」をクリックし、中央に表示される「Text/Image to Video」をクリックしましょう。
テキストから生成と画像から生成とで最初の手順が多少異なりますが、順を追って説明していきます。
①(テキストから生成の場合)説明文を入力する
「Text」タブをクリックし、生成したい動画の説明を英語で入力し「Free Preview」をクリックします。
②(テキストから生成の場合)動画にしたい画像を選択する
気に入ったプレビュー画像を選択し「Use as image input」をクリックすると選択した画像がIMAGEタブにセットされます。
なお、画像から生成する場合はIMAGEタブから手元の画像を直接アップロードします。
また、「IMAGE+DESCRIPTION」タブでは画像と説明文の両方を組み合わせることが出来、より具体的な指示を出すことが可能です。
③動画を生成する
画像がセットされたら画面右下の「Generate 4s」をクリックすることで動画が生成されます。
生成される動画の尺は4秒固定で20クレジットを消費します。
また、生成された動画に対して「Extend 4s」をクリックすることで、さらに20クレジットを消費して動画の続きを4秒生成することも可能です。
上記含め、動画生成画面で設定可能な項目を列挙していきます。
Extend 4s | 動画を4秒追加する |
Seed | シード値 理論上、シード値が変わらなければ生成される動画の構図も変わらない |
General Motion | 動画にした場合の動きの大きさ 数値が高いほど動きが大きくなるがその分元の画像から崩れやすい |
Camera Motion | カメラの動き 上下左右以外にも奥行きなども指定できる |
Motion Brush | 画像の任意の箇所に対して動きを指定する |
この中でRunway独自と思われる技術がMotion Brush(モーションブラシ)です。
なかなかユニークな機能になっているので以下で使い方を説明してみます。
Multi Motion Brush(BETA)の使い方
動画生成画面下部の「Motion Brush」をクリックすることで利用できます。
Motion Brush画面で設定できる項目は以下の通り。
Motion Canvas | 動きを指定する単位 Brush1〜5の中でそれぞれ異なる動きを指定させることが出来る |
Directional motion | 動きの方向 上下方向に加えて奥行きとノイズの強度を設定できる 複数組み合わせることも可能 |
主な使い方としてはBrushで画像をマーキングして動きを指定します。つまり以下のようなことです。
マーキングを堪能したら画面右下の「Done」をクリックすることで動画生成画面へ戻るので、再度「Generate 4s」をクリックするとモーションブラシで設定した内容に沿った動画が生成されます。
それでは折角なので比較してみましょう。
設定無し
Motion Brush有り
これは若干オーバーな表現になってしまっていますが、この通り動きを指定することが可能になるというわけです。
テキストから画像を生成する
「テキストから動画生成」の機能がある以上、もちろん画像も作れます。
画面左側のメニューから「Generate Images」をクリックし、中央の画面から「Text to Image」をクリックすることで実行可能です。
他の画像生成サービスと同様にプロンプトを入力することで画像が生成されますが、1枚につき5クレジットを消費します。
これは個人的な感想ですが、画像生成は他のサービスでいくらでも代用が効くことと、Runwayのクレジットは最上位のサブスクリプションに登録しない限り貴重なものであることから、あえてRunwayで画像を生成する必要性は薄い気がします。
音声を生成する(テキスト読み上げ)
Runwayでは音楽・音声の加工も出来、音声の生成も機能の一つとしてあります。
画面左側のメニューから「Generate Audio」をクリックし、中央の画面から「Text to Speech」をクリックすることで実行可能です。
「Text to Speech」をクリックすると編集画面に遷移し、テキストを入力のうえ音声のフォーマットを選択することで音声ファイルが生成されます。ちなみにレートは50文字につき1クレジット。
試しに以下のようなテキストを入力してみました。
上記のようなテキストを入力し、ボイスモデル(上記例ではKatie)を選択のうえ「Generate」をクリックすると以下のような音声が生成されます。
文章読み上げが可能なフリーソフトは大量にありますが、Runwayの音声生成機能はかなり流暢に聞こえます。さすが有償ですね。
なお、日本語入力にも対応していますがカタコト過ぎて何を言っているかわからなかったので、結果的に日本語は非対応です。
使用した感想
動画生成のクオリティが特に高く、使い方次第では商用利用にも十分耐えうるかと思われます。
本格的に利用するのであればサブスクリプション登録は必須となりますがそれも納得のサービスでしょう。