Artbreeder(アートブリーダー)はWeb上で利用可能な画像生成・加工サービスです。
運営組織はアメリカの企業であるMorphogen Inc.であり、彼ら曰く「クリエイティブなツールを作るアーティストとテクノロジストのグループ」だそうです。
Artbreederの利用にアカウント登録は必須ですが基本的な機能は無料で利用可能となっているため、画像の生成や加工に興味があるならアクセスしてみると良いでしょう。
アカウント登録方法
①任意のWebブラウザからArtbreederにアクセスする
ブラウザからhttps://www.artbreeder.com/にアクセスし、画面右上の「Sign Up」をクリックします。
②ログイン方式を選択する
任意のログイン方式を選択します。
2024年1月時点だと以下のログイン方式が選択可能です。
- Googleアカウント連携
- Eメールアドレス
③ログインできていることを確認する
トップページに遷移していることを確認できればログインは正常に完了しています。
ちなみに初回ログイン時に3クレジットが支給されます。
クレジットは各種ツールを利用する際に消費するサービス内通貨のようなもので、たとえ使い切ったとしても毎月3クレジットが新たに支給されます。
利用料金について
基本的な機能は無料で利用できますが、「短期間に多くの画像を生成・加工したい」となった場合にはサブスクリプション登録が必要です。
Artbreederで出来ること
ここではArtbreederで利用可能な機能のうち、代表的(と思われるもの)をいくつか紹介していきます。
Poser(顔とポーズの融合)
ポーズを表すフレームと顔の画像、それに加えてシチュエーションの説明を入力することで画像を再生成するモードです。
例えば以下のような条件を与えた場合の生成例を見ていきましょう。
Poseは正面で肩まで、Facesは見ての通り、Desciptionには「スーツを着た女性が庭の前にいる」みたいな内容となっています。
この条件で出来る画像が以下。
Poserの生成は1枚につき0.083クレジットで実行可能です(同時生成は2枚まで可能)
Mixer(複数画像の融合)
手持ちの画像、またはプロンプト入力による画像生成を複数組み合わせて新たな画像を生成するモードです。
例えば以下のような条件を与えた場合の生成例を見ていきましょう。
上の例では手持ちの画像を2枚アップロードし、左側画像の比率を多めにしています。
この条件で出来る画像が以下。
大仏要素が強いですが、背景の構図や色合いにWindowsXPっぽさを感じなくもない画像が生成されました。まぁ条件を細かくチューニングすればより良い画像が生成できる気はします。
Mixerの生成は1枚につき0.047クレジットで実行可能です(同時生成は6枚まで可能)
Prompter(文章から画像生成)
画像生成サービスの基本でもある文章からの画像生成(Text to Image)も利用可能です。
例えば以下のような条件を与えた場合の生成例を見ていきましょう。
上の例ではDescription(画像の説明)に以下のような内容を入力しています。
(原文)
photo of a european medieval 40 year old queen, silver hair, highly detailed face, detailed eyes, head shot, intricate crown, age spots, wrinkles(日本語訳)
ヨーロッパの中世の 40 歳の女王の写真、銀髪、非常に詳細な顔、詳細な目、ヘッド ショット、複雑な王冠、シミ、しわ
で、生成された画像は以下。
結構イメージ通りの画像が生成されているように思えます。
また、「Starting Image」に画像を設定することで、生成画像のベースを指定することが可能です。例えばMixerの例でも使用した大仏の画像を入れてみると…
このようにカオスの極みみたいな画像が生成されました。
Promterの生成は1枚につき0.017クレジットをベースとして各種オプションの設定により多少増減します(同時生成は5枚まで可能)
Tuner(画像の調整)
ArtbreederのMixer機能で生成した画像(自他問わず)か、あるいはプロンプトで生成した画像に対して細かい調整が出来るモードです。
手持ちの画像を直接調整出来るわけではなさそうなのでやや使い勝手は悪いかもしれませんが、機能そのものはユニークなので試しに使ってみるのも良いでしょう。
以下、実際の使用例です。
指定した画像に対して細かな条件を足し引きして理想の画像に近づけていきます。上図の例では年齢を多少若く、女性寄りの容姿、ややクローズアップ、赤毛、猫要素を追加…といった調整をした結果です。
Tunerの生成に掛かるクレジットは画像によって異なりますが、実際に確認した範囲では1回につき0.037〜0.292といったところでした。ベースとなる画像の構成要素によって振れ幅が大きい印象です。
使用した感想
画像の生成…というよりは合成・再編集をメインとしたサービスですが、これはこれで面白いです。
現時点だとサイトの作りや説明がやや不親切な部分もありますが、使っていくうちに慣れるか、あるいはどこかのタイミングでアップデートが入るかと思われます。